【短編】七日間の天使
 ソラが来た日から、空は毎日眩しい程の快晴だ。

 突き抜けるような青空を見てソラははしゃいでいたけれど、僕はどこか不安だった。

 神様が迷子の天使を探す為、くまなく下界を見下ろす為に雲に暇を出したんじゃないかって、そんな気がして不安だった。


 洗濯日和だと微笑んでいたソラは、母さんを手伝ってベランダに洗濯物を干していた。

 どこまでも広がる青の中に溶け込むように、僕を振り返って微笑む彼女は、
泣きたくなるほど美しい、一枚の『絵のよう』だった。

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