【短編】七日間の天使
ソラが来てから6回目の朝、つまり、ソラが来てから7日目の朝。
僕とソラは向かい合って朝食を食べていた。
ソラの朝食はいつもシリアルだった。
小さなスプーンで掬い上げられたミルクとシリアルが小さな口へ運ばれていくのを、トーストを噛じりながら黙って見ていた。
ピンポーン
突然響いたチャイムの音。
こんな時間に誰だろうと玄関の扉を開けると、スーツに身を包んだ一人の男が立っていた。
僕とよく似たすこし癖のある真っ黒な髪に、日本人離れした青い瞳。
驚く僕に一礼し、彼は口を開いた。
「朝早くに申し訳ありません。ですが、こちらで記憶喪失の女性を預かっているという話を耳にしまして、居ても立ってもいられず…」
「あ、あなたは…」
声が上手く出てこない。
まさかと叫びたい衝動をグッと堪えて恐る恐る尋ねる。
「申し遅れました。杉原…杉原リオンと申します。」
嗚呼…彼の青い瞳に見詰められ、僕は悟った。
彼がソラの「スギハラさん」だ、と…
僕とソラは向かい合って朝食を食べていた。
ソラの朝食はいつもシリアルだった。
小さなスプーンで掬い上げられたミルクとシリアルが小さな口へ運ばれていくのを、トーストを噛じりながら黙って見ていた。
ピンポーン
突然響いたチャイムの音。
こんな時間に誰だろうと玄関の扉を開けると、スーツに身を包んだ一人の男が立っていた。
僕とよく似たすこし癖のある真っ黒な髪に、日本人離れした青い瞳。
驚く僕に一礼し、彼は口を開いた。
「朝早くに申し訳ありません。ですが、こちらで記憶喪失の女性を預かっているという話を耳にしまして、居ても立ってもいられず…」
「あ、あなたは…」
声が上手く出てこない。
まさかと叫びたい衝動をグッと堪えて恐る恐る尋ねる。
「申し遅れました。杉原…杉原リオンと申します。」
嗚呼…彼の青い瞳に見詰められ、僕は悟った。
彼がソラの「スギハラさん」だ、と…