ワンルーム


「だから…離せって言ってんの。分かんない?」


バッと肩から手を払いのけた。


その勢いで男がよろめいた。



「いてぇな」

手首を押さえながら、アユを見てくる。


「おい、いい加減にしろよ。人が優しくすりゃ調子に乗りやがって」


いつの間にか、後ろには壁がある。



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