ワンルーム


「ねぇねぇ」

「……」

「おっきい声だすよ?」


彼の顔を覗き込みながら言うと、彼はため息をついた。



「羽実(ウミ)」

「ふぅーん」

「何だよ」

「別に~」


もう会うこともないのに、何となく名前が知りたかった。



< 36 / 170 >

この作品をシェア

pagetop