~Dear~
「ごめんね梓・・・・。でもね?あたしバスケをやっていた事に後悔なんてないよ。それにね、分かってたんだ。そんな事したら自分の命を削るだけだって。」



それでも・・・・それでもあたしは少しでも長くバスケをやっていたかった。


それには訳もあった。


まぁそれはまたそのうち話すから待っててね?


「でも・・・後1年しかないんだよ?和の事はどうするの?あたし・・・由愛がいなくなっちゃうなんて嫌だよぉ・・・」



とうとう梓は大泣きし始めてしまった。


あたしはどうする事もできなくて、ただただ泣き続ける梓を優しく抱きしめた。


あたしが今泣いたら、梓はもっと悲しんじゃう。だから――――絶対ないちゃだめ。そう自分に言い聞かせながら、強く強く抱きしめた。




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