Time~時の狭間に落ちること
 が、暫くして私は思った。
 でんち?…でんちってことは待てよ、もしや…
 時計の文字盤の部分をひっくり返して見る。
 予想通り、電池を入れる場所がある。
 蓋を開けて中を覗いて見ると、なんとそこには、通常の単3アルカリ電池が2本。もしも、本当に電池切れが原因なのだとしたら。
「もしかしたら、動かせるかもしれない」
私は言って女の子の顔を見た。
 女の子の顔がパッと明るくなった。
 「本当に?」
「うん、まだ分かんないけど、取りあえずやってみよう。おいで」
 そう言って私は歩き出した。


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