アクシデントな恋
「曲は?何をするの?」
潤は香に訪ねた。
「メイク・ハー・マイン
ムーンライト・セレナーデ
故郷の空
…
ラストに
Sing Sing Sing
で〆かな」
「ずいぶん有るね…寿麻ちゃん弾ける曲はあった?」
「故郷の空は…
以前に弾いた事があるけど…
それと、ラストの曲は好きで弾いていたけど…
上手く弾けるかは自信ないな…」
「じゃーまずは弾ける曲からやってみよう。
香ちゃん、楽譜は?」
香は潤に言われて、楽譜を渡した。
それから2人で弾きはじめ…
潤がアレンジを加えた。
弾き終わるとお互いに…
「潤君すごーい!全然大丈夫じゃない!」
「寿麻ちゃんだって…僕が思っていた以上だよ。
ピアノで食べていけるんじゃない。
これなら大丈夫!」
香は2人のピアノ演奏に目を丸くしていた。
実は…
寿麻も5歳の時からずっとピアノを習っていた。
本当は音大に行きたかったが…
学費の事と将来性を考えて諦めていたのだ。
看護師になる事を決めた時に、大好きなピアノを辞めてしまっていた。
寿麻は楽しかった。
2人は皆と合同練習ができるようになるまで
頑張って練習をした。