アクシデントな恋
龍はその場をはなれた。



寿麻はそのままそこに座り込み
泣きつづけた。


なぜ、こんなに涙が出るのか
なぜ、こんなに胸が苦しいのか



潤の
「好きでも無いのに…」
と 言ったあの言葉が、
なぜか頭な中から離れない。




やっと、落ち着いた時


「いた!!夕方になっても戻らないから随分探したんだよ…どうしたの?
泣いてたの?
龍に何かされたの?
大丈夫?」


静かに顔をあげると
そこには潤がいた。


すごく慌てた様子で
きっと随分探したのだろう

うっすら額に汗をかいて…

寿麻の肩を抱き


潤の車まで来た
そのまま寿麻を連れて
車をはしらせた。


着いた所は
街が見下ろせる丘の上

街の明かりがポツリポツリと点き始め綺麗だった。

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