アクシデントな恋

｢龍、久しぶりじゃない？
最近連絡もないし…｣

大学の中庭のベンチに龍と美里はいた



｢俺はお前に振られたからな…｣



｢振ってなんかないわよ、自分の夢が叶うまで、
別に龍との関係をやめるつもりは無いから。｣


美里は龍が自分以外の人を好きになる事は無い!!
そんな自信があった。


｢…｣

龍は何も言わなかった。
何を考えているのさえ解らない様子で
どことも解らない
遠くを見ながら…


｢龍、どうしたの？
今頃後悔…
龍の事だからあの婚約、
その内どうにかして破棄するつもりでしょ。｣


美里にとってはあの婚約発表なんて全然気にもとめていなかった。
龍の行動は見透かしているかのように…。



むしろ
龍との関係を知っていた友達達の
自分に向けられる同情が嫌だった。


｢龍そう言えば、
来週の土日にかけて私のBirthday Partyが有るの。
毎年の事なんだけど。
出席してくれるでしょ。
その時に婚約者の寿麻さんも一緒にね｣


｢えっ…｣

龍は驚いた。