アクシデントな恋

「別に…疲れた訳じゃ無い…もう大丈夫だな。
俺は部屋に戻るからな。
後は寿麻に頼んでおく

あいつも一応は
看護師を目指してる…
看病位できるだろ…」


そう言いながら
繋いでいた手を放そうとすると
今以上にきつく握りしめながら美里は


「イヤ!!側にいて!
龍じゃなくちゃイヤ!!

私の事が心配なんじゃないの?

どうして…どうして…

側にいて…お願いよ龍。」

美里は真っ赤な顔で
今にも泣き出しそう…


「ゴメンm(__)mそんな顔されても…もう、美里の為に何かしてあげられない…

美里だけに優しく側にいる事も出来ない!!」


龍は冷たく言いながら
手を放そうとしたが…



「わたし、龍じゃなくちゃダメなの!
龍が好き!!側にいたい!!

龍が私から離れるなんて…想像できなかった。

龍は何があっても
私の側に居るって信じてたから。

龍がどんどん離れて行ってやっと気付いた!!

どんなに龍の事が大切か…」



美里は今まで見せたことが無い位に取り乱していた。
プライドの固まりの美里が、龍を追って
泣き叫んでいた。


しかし


「もう遅い…俺はあのプロポーズをした日に…
自分の中で納得して
終わったんだ。

あの日、俺は本気だった!
でも…断ったのは美里だ!

それに…俺は…」


龍は何かを言い欠けたが、やめた。
< 82 / 168 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop