「日常返せ」
日が明けて、今日もいつも通り登校。


「湊おおおおおおおおお!!」


あの声はあいつか


「楓。うるさい」

「だって湊ずるいんだもん。」

「なにが、ずるいんだもん。なのかよくわらん」

「湊、坂口君の隣でしょ?」

「あ、」

思い出した。坂口だ。坂口なんとか


「ずるいずるいずるい!」

「はいはい。どうでもいいから」

「よくないよー。坂口君イケメンじゃん」

「私は年上しか興味ない」

「それ、坂口君と仲良くなりたい女子をけなしてるね、さすが湊」

意味わからんからスルーして教室に入る



席へ向かうと
いきなり坂口なんとかと目が合った

「秋山さんおはよ」

また、爽やかな笑顔だこと。

「あー、うん」

受け流しつつ着席

「秋山さんって、」

坂口君がなにか言いかけてチャイムが鳴った

鳴り終わると同時に私が問う

「なに?」

「いや、やっぱりいいや」

は?




なんだこいつ

笑顔でいいやって言われても腹立つというか
もやもやするだけなんですけど!

言いかけてやめるなら言わないで欲しかった



結局もやもやしたまま放課後になった


「日直だったのしってたらこんなの早く仕上げて帰ったのに…」

どうやら私は日直だったようだ
先生に先ほど日誌を渡されて書くように言われた

ちくしょう
先生恨む。


ガラガラとドアの開く音がした


「あれ、秋山さんまだいたんだ」


出た。坂口なんとか!


ええ、居ましたけどなにか

って言いたいけどやめとく


「うん、日誌書いてるから。」

「じゃあちょうどいいや」

「へ?」


なにがしたいのか、
彼は椅子を私の近くまで持ってきて
ちょこんと座った。


「え、なに?」

「なに?って。書き終わるの待ってようかと思って」


ん?


「え、なぜ?」

「なぜ?って。一緒に帰ろうかと思って」


は?


「え、ごめん。意味わかんない」

「え、だめ?」

「いや、だめっていうか、」


私達そんなに仲良くないよね?
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