お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
おしまい。そうつぶやいて、アキは弱々しく笑った。
「……」
まるで、ここじゃないどこかを見ているような。
今じゃないいつかを見ているような瞳……。
あぁ、そうだ。
アキのこんな表情を、あたしは今までも何度か見たことがあるんだ。
“愛し合ってた男女”
“1人のジャマ者”
それは、アキが体験したこと……?
うまく言葉を見つけられなくて、けれどこのまま黙ってしまうのは嫌で。