お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
頬がどんどん濡れていく。
あたしが泣くとこじゃないのに。
でも止まらない。
あふれだした熱い気持ちが止まらない。
アキは今、あたしの目の前にいて。
あたしとしゃべってて。
あたしんちの隣に住んでて。
笑って。食べて。歩いて。寝て。
今、ここで生きてるから……。
「……ははっ…」
小さく笑い、アキは白い手をそっとあたしへと伸ばした。
「なんでお前が泣くの」
わかんないよ。
……ううん。
ホントはもう、わかってるよ。