お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~


「……うっ……ふぇえ……」


「アホ泉穂」


「ふぇっ…アホじゃな……」


「やっぱ超アホ」


「ふえぇーーーん……」



子どもみたいに大泣きすると、アキは困ったように微笑んで、あたしの頭に手をのせた。


優しく髪をなでてくれるから、涙はますます勢いを増した。



……扉を、もっと開けてほしいと思う。


本当のアキを、もっと見せてほしいと思う。



< 203 / 688 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop