お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~


でもそのおかげで、こうしてアキと帰れてるんだけどね。


ってゆう本音は隠して、あたしは肩をトントン叩く。


そんな仕草に「おばちゃんか」とつぶやいて笑うアキ。


あきれたような瞳がどこか優しくて、あたしは嬉しくなる。



「そんでさぁ、女子は文化祭を好きな人とまわりたいから、ソワソワしちゃってんの。メアド書いた紙を相手の靴箱とかに入れたり」


「――それって」



何かに気づいたように、アキがジャケットの右ポケットから白い紙を取り出した。
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