お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
川本さんがそそくさと席を立つと、モカ女王様は当然のごとく腰を下ろした。
「ひっどー。モカ」
「川崎さん、かわいそー」
まりえとノッコが、意地悪な顔でケラケラ笑う。
“川崎”だったのか……。
人の名前まちがうなんて、あたしも大概ヒドいな。
そう思いながら、友達と一緒に自分も笑う。
今日だけであたし何回作り笑いしたんだろう。
数えてみたら、なんかもう、死にたくなった。