お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
「うん! わかった!」
あたしは精いっぱいの元気な声をふりしぼった。
「オッケーオッケー。別にいいよ~。あたしもなんとなく誘ってみただけだしさ。
だから、別に……っ」
明るく装うつもりだったのに。
鼻の奥がツンとしびれて、声が震えた。
『泉……』
「じゃ、切るねっ。バイバイ!」
一方的に終話ボタンを押して、グッと息を止める。
呼吸をしたら、一緒に涙も出てしまいそうだったから。