お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
……ない。
ネックレスが、ない。
アキに選んでもらった、あのネックレスが。
「うそっ……なんで!?」
思わず動揺が声に出る。
何度も両手で確かめるけど、やっぱりそこには金属の感触がなくて。
どこかでチェーンが切れて落としてしまったんだ。
たぶん、他のクラスから材料を分けてもらって運ぶとき。
「……かぐやちゃんっ、ちょっとごめんっ!」
あたしは教室を飛び出した。