お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
あたしは無言で天井を見つめながら、首元にそっと指を置いた。
そこにはもう、あのネックレスは存在しない。
「つーか、どんなクソバカ女だよ、お前らに嫌がらせしてんのは」
桃がムシャクシャした様子で、あぐらを組み直す。
「かぐやに聞いても、そいつの名前すら教えやしねぇし」
「……そりゃアンタみたいなシスコン単細胞に教えたら、トラブル起こされるのは目に見えてるしね」
「あーちくしょう! 男なら今すぐ見つけてボコってやんのによぉ」
はは……女でよかったね、モカ。