お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~


「……」


繊細な金属の感触。


そっと取り出して、確かめて。


心が、震えた。



「泉穂? ……あ、おいっ!」



あたしは無我夢中で駆けだし、駅へと向かった。


電車に飛び乗り、地元の駅で降りる。


そしてまたダッシュで走って、自宅の前に着いたとき。


……茜色に染まる夕焼けの下で、アキの姿を見つけた。



「アキ……っ」


息を切らしながら声をかける。


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