お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
「もうちょっとだ」
「うん…っ」
若干広くなった隙間に足をつっこみ、さらに力を加える。
そして、ついに――
ドアが大きく開放し、東向きに並んだ廊下の窓から、あふれるような光が一気に注いだ。
「まぶし……っ」
朝陽の矢に、目を細める。
まるで地中からやっと外に出られたような気分。
「よかったね、アキ」
妙に感動しながら、あたしはアキの方をふり返った。
「……え」