お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~


「泉穂―、どっか出かけんの?」


リビングからお母さんの声。



「うん、お昼ゴハンいらない」


「はいはーい」



玄関のドアを開けたと同時に、ヒュウッと木枯らしが吹きつけて、落ち葉が一枚飛んでくる。


今日は寒くなるって、アキが言ってた通りだな。


そんなことを思いながら門を出たあたしは、ふと、道端に目をとめた。




男の人がひとり、アキの家の前に立っていた。


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