お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
神社はすでに、押し合うような大混雑だった。
橙色の出店の灯り。
「押さないでくださーい」という警備員の声。
まっすぐ歩くのも困難で、流されそうになっていると
「泉穂ちゃん、大丈夫!?」
先輩があたしの肩をつかみ、人波から脱出させてくれた。
やっとまもとに呼吸できるようになり、ホッと息を吐く。
「押しつぶされるかと思いました……」
「0時を過ぎるともっと混むよ」
「マジですか。……あれっ?」