お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~


「泉穂! もしかして俺っ……“俺にしとけ”って言ったか?」


「う、うん……っ」


「ぅえぇぇぇっ、なんで俺そんなこと言ったんだよぉぉ!?」


「知らないよっ」


「それが俺の本心ってこと!?」


「知らないってばっ」


「オレ、オマエ、スキ!? ナンデ!?」



動転するあまりカタコトになった桃は、“スキ”という単語を口走ったとたん、顔を真っ赤に染め上げた。



「……店番に戻る!!」


いきなりシャキーンときびすを返し、歩き出す桃。

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