お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
「何読んでんだろうと思って、こっそり後ろから見たら、なんか関東の方の店とか調べてんの。それが女向けの店で――」
「――ばっ…バカお前!」
怒鳴られた彼は、あたしがこの場にいたことにハッと気づき、口をパクパクさせた。
「いや…あの、イズちゃ……」
「そっかぁ~。明日のために下調べしてたんだぁ、アキ」
「……へ?」
あっけらかんとした口調で答えたあたしに、みんながキョトンとする。