お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~


「……じゃあな」


「うん」



いつもと変わらない、短い挨拶。


それぞれの家の門に手をかけ、別れようとしたとき。



「……あのっ」



どうしても伝えておきたくて、あたしは最後に呼びとめた。



「ん?」



アキが門から手を離し、あたしの方に向き直る。


少しだけ眉を上げた、優しい表情で。



「明日……がんばってね」


「……あぁ」

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