お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
そばを走り抜ける車のライトが、アキの顔を半分だけ強く照らす。
もう二度と手が届かない、キレイな微笑み。
ありがとう、とアキが静かに言った。
バイバイ、とあたしは言った。
……バイバイ。
家に入ると、あたしは家族と顔も合わさず自分の部屋に駆け込んだ。
「……っ」
せきを切ったようにあふれ出す涙。
閉めきったままのカーテンを、ギュッと握りしめる。
「アキぃー……っ」