お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
――その夜は泣き通しで寝つけなかった。
翌朝「体調が悪い」と言うと、お母さんはあっさり信じて学校を休ませてくれた。
きっと、よっぽど最悪の顔色をしていたんだろう。
布団に包まりながら、あたしはカーテンを閉めたままの窓に目をやった。
……もう、アキは神奈川へ向かったはず。
リコちゃんのいる場所へ……。
ようやく少しウトウトし始めた夕方頃、1階でインターホンが鳴った。