お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~


……お隣さんちの、2階。


ちょうどあたしの部屋の向かいに位置するその窓は、365日カーテンで覆われ、死んだみたいに静まっている“開かずの窓”だ。



それが、開いていた。




……誰かいる……。




知らない男の子が、窓の縁に手をついて遠くの方をながめている。




サァサァと雨音だけが響く中、あたしは魅入られたように彼に見とれた。



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