お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
自販機にもたれて地べたに座り、おとなしく本を読んでいたアキは
あたしに気づくと「おぉ」と表情を変えずに言った。
「ちょっと、こっち来て」
まわりの視線に耐えきれなくなったあたしは、アキを引っ張って学食を出た。
渡り廊下の下。
部活動のかけ声が遠くで響く中、向き合うふたり。
よし、サクッと言っちゃおう。
「パーティー行かね?」
「は?」
サクッと言いすぎたみたいだ。