お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~


ダメだ、この男になぐさめを期待したのが間違いだった。


こいつは他人のことなんか気にもしない性格なんだから。


……でも、そうか、そんな性格のアキだからこそ。


あたしは唯一、アキの前でだけ、本心をぶちまけることができたのかもしれない。



オニ高の授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。


しょんぼりと立ちつくすあたしを残し、アキは去っていった。



「はぁ……」


ため息が出る。



< 69 / 688 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop