友達と親友と俺

えり「あのさ、健太くんにお願いがあるんだけど…。」


山田さんは、顔を赤らめて俺に訪ねてきた。
お願いって何だろう。


健太「ん、なに?」

えり「その~…、明日さ~…バレンタインじゃん?」

健太「うん、そうだけど?」


おっ!!もしかして山田さんチョコ誰かにあげる予定なんだろうか。
てか、もしかして俺だったりして~!


えり「うん…そこでさ…私チョコ作ったんだけどさ――」


やっぱり俺のためにチョコ作ってくれたんだね!ありがとう山田さ~ん。


えり「どうしても小松くんに渡したいの。」

健太「ありがと~う!…て、えっ!?」

えり「私、小松くんのことが好きだったの。だから、明日の放課後に馬場桜の下に来てくれるよう、小松くんに伝えてくれる?」

健太「え、あ、うん。いいけど…。」

えり「本当!?ありがと~う!きゃ~緊張してきたよ~。」



山田さんは、嬉しそうに走り去っていった。

そう、俺の初恋は終わってしまった…。しかも、まさか親友の小松のことが好きだったなんて!
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