【短編】貴方の背中
数十分ほど斎藤社長と朝日奈部長の談笑が続き、出されたお茶がちょうど空になった。


「しかし、朝日奈君が来てくれるなんてね」


「部下の失態は私の責任ですから」


「ハハハッ、相変わらずだな君は。さて、そろそろいいかな?」


「はい。貴重なお時間、ありがとうございました」


“それでは”と立ち上がろうとしたときに斎藤社長から質問があった。


「ああ、高崎君。最後に、君は何故あんなに携帯を気にしていたんだ?」
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