【短編】貴方の背中
呼ばれたタクシーに乗り込み、私に行き先を聞く朝日奈部長。
頼りなさげな口調で、運転手に行き先を告げる。


酔ったふりをしているのか、それともホントに酔っているのかは自分でも分からなかった。


部屋まで運んでくれた朝日奈部長に、

取り乱し

縋り付き

懇願した。



 “抱いてほしい”と……。



朝日奈部長を目の前にして、

私はみっともないくらいに、

女だった。
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