[短]夢の間に約束を




「花歩、泣かないで。嫌いになんかならないかな」


あたしを優しく抱きしめてくれた、あっくん


「…ずっと一緒にいてくれる?」

「うん。花歩は俺のものにするから」

「あたしは前から、あっくんのものだよ?」

「けど、安心できないし」


安心ってなにを?
あたしはあっくんが好き。
あたしはあっくんのもの。
あっくんはあたしにこれ以上なにするの?


「あっくん?」

「結婚するから」


えっ、結婚!?
嘘だよ、やっぱり。
これ夢だ!夢!
でも、でも…


「それはやだよ……」


夢なんてやだ……。

そう思ったら、あっくんはあたしの頬をつねった


「無理だよ、花歩」



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