青に焦がれて。

・・・なんだろ。

あたしに結婚の報告がなかった、とか。あたしがしていない結婚を既に友達が結婚していた嫉妬、とか。

そんな事ではない。そんな事に大打撃を受けたのではなく。

周りの時間は規則正しく流れているのに、あたしの中では止まっている。

一向に正しく時を刻み出そうとしない。

止まったままのあたしには、追い付く事さえ手遅れに感じてしまう。

空虚な心の満たし方も忘れてしまったかのように。



学校が違うと終わる時間も違うし授業内容も、お互いの交友関係も異なる。

だけど会えば会話は尽きる事なく弾む。

ファーストフード店で無駄に何時間も居座り、今学校ではコレが流行ってるとか、学校の友達の話とか。

知らない子でも何度か話題に上がれば、この前の話の子ねって、理解出来る。

高校生という舞台は同じだから共感出来るし、一緒に居て楽しかった。

友達には友達の環境、あたしにはあたしの環境。

それぞれ別々の生活を送っているが、交われば花は咲いた。


もし彼女と途切れる事なく付き合いがあれば、結婚式には笑顔で祝い、二次会の幹事をしたかもしれない。

もし携帯を買い替えた時に、ちゃんと連絡していれば残念なメモリーにはなってなかったかもしれない。

もしもの話をしても手遅れだが、1番残念なのは現状を受け入れられない、あたしだ。

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