青に焦がれて。
お風呂にも入り寝る準備万端なあたしは、のんびりテレビを見ていた。

興味がある訳でも楽しい訳でもないが、バラエティのクイズ番組を。

チャンネルを変えるのも面倒なので、テレビを付けて数時間。ずっと同じ局。

楽しくないテレビに目と耳を傾けていると、玄関が開きドスドスと不機嫌な足音が聞こえた。

部屋に入るなり、足音だけじゃなく声もイライラ気味の浩介。

「居るんじゃないか。」

そのままドスドスとあたしが座っている隣に、これまたボスンと不機嫌に座った。

「返事くらいしろよ。」

浩介の言ってる事が分からなかった。

ちゃんと「お帰り。」って言ったのに。「ただいま。」と返事しなかったのは浩介じゃないか。

浩介が言いたいのは、その事ではなく、

「メール見てないのか!?」

あたしはバッグに入れたままにしていた携帯を取りだし、

「あっ・・・。」

未読メールが6件。ディスプレイに表示されていた。

「またかよ。」

呆れたように言われた。
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