青に焦がれて。
「クリスマスまで後1ヵ月なのにーーー!」
彼氏と昨日別れた友達は叫んでいた。
「いいじゃん。あたしらとパーチィ~しよぉぜ!」
「だよだよ!あんな浮気ヤローと別れて正解だって。」
彼と別れたばかりの友達にさほど気遣いの言葉もなく、
クリスマスまで1ヵ月もあるのに気分は電飾されたクリスマスツリー並みのテンション。
「はぁ~あ。あたし去年も同じ事言った気がする。」
うんうん、あたしも聞いた気がする。そして、同じ事言った気がする。
そんな事を言いながら冬休み明けには新しい彼氏が去年は居た友達。
「ゔ~~~。ヤケ食いしてやるぅ!!」
彼氏サイクルの早い彼女はチョコを食べ始めた。一口サイズのチョコの包みを3・4個開け、それをまとめて口に放り投げる。
去年はバリバリ言わせてた。芳しい香りがする、こがし醤油ゴマ煎餅を。
周りの友達も便乗してチョコのまとめ食いをし出したから、あたしも乗っかった。
スーパーで特売300円の一口チョコは、ものの見事に5分足らずでなくなった。
しかも2袋を。
「アレだね。」
「・・・だね。」
「うん・・・。」
「ヤバいね。」
チョコの一気食いしたあたし達は、チョコにヤられた。
皆して上を向きながら、
「鼻血出そぉ。」
「鼻につめなきゃ!」
「誰かーティッシュ~。」
「首トントンだって!トントン!!」
高めのテンションで急激に血糖値を上げたら、頭に血が上った。逆立ちし続けたみたいに。