青に焦がれて。
基本的に自分の事は自分で決めるあたし。

相談せずに結論だけを知らされた浩介は不愉快なのだろう。

付き合い始めた頃は年下だし、こういうのも可愛いと思ったりもした。

今では、面倒だと感じる。

「何それ。」

何って言われても。

「俺に相談なしで決めんの?」

やっぱりね。

「浩介だって同窓会はなくても中学の友達と会ったりするでしょ?」

地元に住んでいる浩介には分からない。

「10年振りだもん。卒業してから会ってない人達の方が多いし。」

あたしの気持ちなんて。


強気に出ると言い合いに発展してしまうので、宥めるように伝えた。

「ね、お願い。」

言い合いをするのが面倒なのか、それとも少し我慢を強いられるのが面倒なのか、

今の自分の気持ちにも曖昧だ。

「分かった。けど、俺が電話したら必ず出ろよ。」

「うん、ありがと。」

あたしは浩介の肩に持たれ、腕に自分の腕を絡めた。
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