【完】─片思い─
「…ん」
目が覚めると、そこは休憩所。
体には、あたしのパーカーがかかっていた。
あたし…助かった、の?
「和、起きた?」
「流!」
「…おもちゃは、ちゃんと子供に渡した」
流の声は、すごい低かった。
その事から、怒っているのにすぐに気づいた。
「…流、ごめ」
「無理すんなよ!!」
「ごめん」と言おうとしたけど、すぐに流に遮られ、あたしは流に強く抱きしめられた。
「りゅう…?」
「頼むから、二度とこんなことすんな」
「…ごめん、なさい」
あたしも、流の背中に手をまわした。