【完】─片思い─
*和side*
学校から、家に戻りあたしはベッドに寝っ転がっていた。
流は…ちゃんと、認めてくれた。許して…くれたんだ。
嬉しいような、辛いような…いろんなキモチが、混ざっているようだった。
ボーッとしていると、ケータイの着メロが鳴った。
「…っ!」
ディスプレイには、『紗季』という文字が並んでいる。
…なんだろう、すごい、嫌な予感がする。
あたしは、つばを飲み込み、そっと電話にでた。
「もしもし…」
『和? 落ち着いて、聞いて…』
「ぇ…?」
『 』
あたしは、何も言わずケータイを閉じた。