【完】─片思い─

「ちょっりっちゃん?! なに笑ってんの?!」

顔を真っ赤にしながら言っている。

そんな姿に、笑いが止まらない。

気づいているんだろうか、自分が今、どんな表情をしているのか。

たぶん、気づいてないな。

「ぷははっ! ねぇ、今から、校舎の窓壊しに行かない?」

「うわっ、笑いが止まったと思ったら、壊れちゃったの?」

「うん、壊れたかも。だから、和も道連れにしよっかな、って」

「ひど!」

和と一緒に、高校生活を送っていきたい、そう心から思ったんだ。



和と一緒に、



バカやりたい、って──…。


< 307 / 342 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop