【完】─片思い─
最終章 片思い
あれから、あっという間に日が進んだ。
そして、気づいたら、
夏休みが終わっていた。
クラスの目は、当然だけど変わっていない。
でも、夏休みが終わったから、みんな『どうでもいい』って顔をしている。
けど、あたしが驚いたのは、りっちゃんと流が、笑っている数が減ったことだ。
今まで、迷惑をかけないようにしてたから、気づかなかった。
夏休みが終わって、2人とも表情が変わっていた。
表情、だけ…?
違う、雰囲気までも…。
どこか、大人っぽくなっていた。
それに気づいた時、あたしの心の中にモヤモヤとした気分ができた。
それがなんなのか、あたしは…わからなかった。