あなたの瞳
「………ははっ(笑)いつまでも先延ばしにするなってか。光も、意地悪だな。」
卓斗がそんなことを呟くけど、私にはよくわからない。
「なぁ、直?初めてだよな。これからは俺達、別々の場所を中心に生活していく。」
頷く。
それはそうなのだ。
卓斗は理系の四年制大学に進み、私は短大に。
寂しいけれど。
それぞれ目指す道があるから。
「でも、直はいつまでも俺の大切な人なのは変わらない。でも……直はモテるし。他の誰かに、なんて考えたくもない………今は。」