あなたの瞳
私は話した。
新の気持ちも、卓斗の気持ちも、知っていたこと。

優姫は私に、『黙っててごめん』といった。
私は優姫を怒るつもりなんてない。
私が卓斗のことを好きだと知ってる優姫が、卓斗に告白されたなんて私に言えないなんて当たり前だ。



私は、優姫がやっぱり好きだ。

優姫の謝罪は、『卓斗の気持ちをさらってごめん。』じゃなくて、『黙っててごめん。』だったから。



優姫。これからは新がきっと優姫を守ってくれるから。

新と幸せにね………?




本当に心から、そう思えたのに。



神様の気紛れは新と優姫を容赦なく離れ離れにした。
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