あなたの瞳
卓斗のこんな姿、初めてみた。
卓斗は優姫を欲してた。
どうしようもないほどに。
「泣けばいいじゃない。我慢しなくていいよ。弱くたっていいじゃない。卓斗は優しいよ。私が保証する。」
「……直。」
「今日は泣けばいいのよ。また明日から、卓斗は笑わなきゃいけないんだから。私が、一緒にいてあげるから。」
私がそう言うと、卓斗の瞳から涙が溢れた。
「かっこわりぃ……。」
「かっこいいよ、卓斗は。」
「………優姫が、幸せなら、いいよな。新の隣で笑っててくれるなら………。」
「新なら、優姫を大事にするよ。大丈夫だよ。」
ねぇ、優姫?
あなたは、沢山の人達に愛されてるね。
そんなあなたがみんなにしてあげられることは、笑顔でいることだよ?
わかってる………?