あなたの瞳

「…………そ、か。」

卓斗に事情を話すと、卓斗は困惑したような顔をした。

「新に会えなくなるなんて、離れるなんて嫌だよ。卓斗だって、そうでしょう？」

「直……。うん。でもな、優姫は、優姫にとっては今のあいつのそばにいたって辛いだけなんじゃないのか？」

「卓斗………。」

「優姫は、あの事故以来にこりともしない。………抜け殻だ。心配なんだよ。新と優姫は、今は距離が必要なんじゃないかって、思う。」

「優姫が………。」

「でも、直の気持ち、考えてなかったな、俺。……ごめん。新は直にとっても大切な存在なのに。」