あなたの瞳
徹平
「豊島さん!付き合って欲しいんですけど。」
あれから。
月日は流れて高校生になった私達。
あの事故以来塞ぎ込んでいた優姫も、ようやく少し元気を取り戻し、笑顔を少しずつみせるようになった。
今、私の目の前にいる人を………私は知らない。
「……あの。私あなたのことよく知らないし、無理です。」
「入学式の時みかけて、可愛いなって、ずっとみてたんです!」
「………ごめんなさい。」
入学してから、三人目か。
嫌だな。
告白を断るのは気がめいってしまう。
みんな、真剣だから。
でも、私が好きなのは卓斗で。
他の人なんてみれないんだから、断るしかないんだけど。