あなたの瞳
そう言って駆け出した優姫の横顔から、一筋の光がみえた……気がした。

「優姫………?」

「……どうかしたか?」

卓斗は、気付いてないんだ。
優姫が泣いてたことに。




でも、そんなこと言ったら、卓斗は優姫を追いかけて行ってしまう。






「ん、なんでもない。」

気付かなかったことにすればいい。


ハッキリみたわけじゃないし。






そんなズルイことばっかり。


私って、最低だ。
優姫は、『直ちゃんはいつも優しい』って言ってくれるけど、そんなことない。



いまだに、優姫に嫉妬ばかりしてるんだから。
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