【BL】最終回送まで…
首を傾げて可愛い。なんて、そんな訳ない。
女の子みたいだと言われることは無くはないけど、僕だって立派な男子だし、女の子に勝る事は出来ない。
―――でも。
でも、もしも、
本当に「可愛い」と花枝さんに言ってもらえたら、どんなに嬉しいんだろう。
きっと天国に行けちゃうんだろうな。
行きたくないけど。
その日僕は、授業中もずっと空を眺めていた。
ただただ留まることなく流れ続ける空。
でも、面白みのない一定な速度じゃなくて、
時々流れているのか解らないくらいにゆっくり流れてみたり、さっきまで目の前にあった雲が遠い所まで流れてしまうくらい速く流れてみたり。
そんなだから、空を飽きることなく、いつまでも眺めていられた。
まるでそれは、花枝さんのようだと思った。